第1176回 堺市倫理法人会モーニングセミナー
講話者:株式会社K-RENT 代表取締役 亀井 潤一郎氏
(堺市倫理法人会 会長)
タイトル:守「破」離
新年度一発目のモーニングセミナーは、堺市倫理法人会第11代会長の亀井潤一郎氏による令和8年度活動方針発表。「守破離」をテーマに、1年目の「守」から2年目の「破」への移行期として、新たな挑戦を宣言。
スローガン「百充の王」を継続し、「成長」を軸とした組織づくりと「日本一」への挑戦を掲げた。

1年目(守)では、先輩方が受け継いだ伝統や実践を大切に守ることを実践した。
西浦前会長の会長職2年目、3年目に専任幹事として仕え、その経験を通じて基盤を築いた。特に、西浦前会長が常に先を行く「二人三脚」の体験は、1年目の「守り切る」という決意を固めるものとなった。
また、 亀井会長の成長の原点となったのは、17年前の寮生活中に新聞広告で出会った雑誌「致知」である。この雑誌を通じて古典に触れ、特に論語の「後世恐るべし」の教えに深く影響を受けた体験を紹介した。かつて20歳でマキャベリの「君主論」や「韓非子」に傾倒していたが、「致知」との出会いにより古典へと価値観が変化した。 論語の「後生畏るべし。焉んぞ来者の今に如かざるを知らんや。四十五十にして聞(きこ)ゆる無きは」という言葉を引用し、その意味を解説。これは、若い世代の無限の成長可能性への敬意と、未来の者が今の自分を超える可能性を否定できないこと、そして40歳、50歳になっても世に認められなければ恐れるに足りないという戒めであると説明した。この教えは、自身が先輩に追いつくための謙虚な学びの姿勢と、後輩に追い越されないよう学び続ける必要性を再認識させる座右の銘となっている。
また、森信三先生の「現状維持はない、人間は進歩か退歩のどちらか」という言葉も引用し、成長の重要性を強調した。 「日本一」は目標ではあるが、目的ではないと強調。
真の目的は、目標を達成できる自分になること、すなわち自己成長であると述べた。

印象的だったのは、「富士研親子セミナー」に参加した際のエピソード。このセミナーは基本的に子供の成長を促すものだが、自身は「明るい先手の挨拶」をテーマに臨んだ。そこで、挨拶をしても目も合わせず、心を開かない一人の母親と出会った。セミナー中、1日目、2日目と雲に隠れて見えなかった富士山が、3日目の早朝に姿を現した。その瞬間、「曇っていた顔」の母親が「霧が晴れたように」笑顔になり、スマホを手に走り出したのを見て、大きな気づきを得た。 この体験から、「日本一」という目標は、誰かに意味を押し付けるのではなく、それを見た人が自ら意味を見出し、希望の光となる対象であることの重要性を理解した。富士研修所が富士山麓にあるのも、富士山が「日本一の山」だからこそであり、その象徴的な価値を再認識したと語った。
もう一つの印象的だったのが「深山の桜」の話。
深山に咲く一本の桜でも、本当に美しく咲けば人が道をつくる。
堺市倫理法人会は、初代から五代目までの大変な苦労の時代を経て、六代目の木村氏がその土台の上に花を咲かせ、七代目の吉瀬氏、八代目の山本氏の時代には「とんでもない値打ち」をつけた。かつて大阪の倫理法人会が倫理研究所にとって「お荷物的な存在」であった時代に、堺市倫理法人会が「火付け役」となり、大阪を全国ナンバーワンに押し上げた歴史的価値を強調。 この先輩たちが築き上げてくれた土台と環境は「当たり前ではない」とし、再び「深山の桜」である堺市倫理法人会の名を全国に轟かせる時が来たと述べた。

最後に、この一年間の挑戦を通じて、全員で「頂点に登った景色」を見たいと亀井会長は語った。その道のりは長く、困難もあるだろうが、振り返った時に「自分だけの足跡」が刻まれた道がそこにあると信じ、この一年間をテーマを持って進んでいく決意を表明した。
亀井会長の熱き想い、私たち会員一同、心より感謝と敬意をもって受け止めました。
先輩方が築いてくださった大きな土台の上に、私たちが立ち、この堺の地から全国へ挑戦できることは決して当たり前ではありません。だからこそ、この一年間、自分自身と向き合い、時に苦しみ、時に迷いながらも一歩一歩を踏みしめ、仲間と共に進んでまいります。その足跡がやがて大きな道となり、個性と情熱が溢れる軌跡となるはずです。1年後、全員で頂点に立ち、日本一の景色を分かち合う瞬間を思い描き、胸を熱くしています。必ずや日本一を掴み取り、「ここまでやってきた」と共に誇れる一年にしてまいりましょう!
堺市倫理法人会の経営者モーニングセミナーとは
毎週100名以上の経営者が共に学び、高めあう場所です。朝型の生活習慣を身につけ、経営者としての生き方や心の在り方を学び、会社を良くして社会を変える。
モーニングセミナーでは、
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